美しさ ★★★★☆
アクセス ★☆☆☆☆
周辺観光 ★★★☆☆
総合 ★★★★☆

「北海道の顎」の最南端へ。旅人を惹きつける最果ての地
北海道を地図で見たとき、一度は「行ってみたい」と強く惹かれる場所ではないでしょうか。そこは、日高山脈が太平洋に沈み込む最南端、まさに北海道の「あごの下部分」に位置するえりも町です。
前回のエンルム岬に引き続き、今回ご紹介するのは、旅人の好奇心を刺激してやまない襟裳岬。素朴で雄大な日高エリアの中でも、特にドラマチックな景色が広がる場所です。
この町は、サケ(銀聖)やコンブ(日高昆布)、ウニなど、豊富な水産資源に恵まれています。そして、地名がアイヌ語のエンルムから「えりも」になったという説があることも、この地の歴史を感じさせます。
年間260日強風!「風極の地」に会いにいく
襟裳岬は、日本屈指の強風地帯として知られ、年間260日以上も風速10m/s以上の風が吹くことから「風極の地」とも呼ばれます。
この岬は、高さ約60mの断崖となっており、沖合約2kmまでゴツゴツとした岩礁が連なっています。この荒々しい景観こそが、襟裳岬の最大の魅力です。
貴重な出会い!ゼニガタアザラシの日本最大の生息地
そして、もう一つこの地を特別なものにしているのが、ゼニガタアザラシです。
襟裳岬は、野生のゼニガタアザラシの日本最大の生息地となっており、特に岬の沖合の岩礁の上で休む彼らを観察できる貴重な場所として知られています。
だからこそ価値がある!襟裳岬への道のり
大学生の頃から気になっていたものの、地理的に「外れ値」だったため、ここ数年の日高めぐりでようやく訪れることができました。
訪問の難易度は高めです。帯広から車で2時間超、新千歳空港からは公共交通機関の直通もなく、車でも3時間超と、非常に時間がかかります。ですが、この「行きづらさ」こそが、訪れる価値を何倍にも高めてくれます。
私が体験したドライブコースは二つ。どちらも絶景でした。
帯広方面から南下(牧歌的+湾岸):内陸の牧歌的な風景から一転、雄大な湾岸線へ。風景の変化が楽しいドライブ。
日高町方面から東へ(絶景湾岸線):ひたすら太平洋の湾岸線と日高山脈に挟まれて進む、壮大な景色の連続。
いずれの旅も、私は浦河町や三石町に宿泊し、ゆったりと旅程を組みました。日高を堪能するためにも、余裕を持った日程を組むことをおすすめします。
強風体験とアザラシウォッチングのススメ
岬の突端には襟裳岬灯台が立っており、奥まで舗装された歩道を進むことができます。
岬の先端に向かって階段を下りていくのですが、これがなかなかスリル満点!眼下に広がる海に向かっていく階段で、強風が吹き付けるため、命の危険はないものの、自然の力を肌で感じる強烈な体験ができます。同じ北海道の神威岬にも似た雰囲気ですが、観光客は少なく、より自然のままの姿を楽しめます。


【おすすめ施設】襟裳岬 風の館
お土産店や飲食店もありますが、ぜひ訪れてほしいのが有料施設「風の館」です。
館内の展望スペースには望遠鏡が複数設置されており、それを使って沖合の岩礁にいるアザラシの様子を確認できます。私は2回訪問しましたが、2回とも観察できました!黒くて丸い物体が波に揺られている様子は、たまらなく可愛いです。混雑していないので、ゆっくりとアザラシの生態を観察できる点もおすすめです。
たしか九州でしたかね?似たようなスポットがあったと思うのですが、小豆島のエンジェルロードはもう完全に全国区といえそうです。筆者が訪れたのはもう10年くらい前になりますが、その当時でも外国人観光客もそれなりに来ていた記憶があります。










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