先日の記事では「美しい夕日夕焼けを見る心得」と題して掲載しました。日没30分前からスタンバイすること、雲の多いタイミングを狙うこと等と偉そうに申し上げましたがやはり大事なのは西に沈むその夕日のシチュエーションです。
今回は初夏にオススメしたい夕景色のシチュエーション【夕日が発射する水田】をご紹介します。
本州では毎年5月頃から田植えが始まります。田植の準備をする際に田んぼに水張りを始めるのですが、夕日がこの水田風景に反射していく風景はこの田植えの時期ならではの光景になります。
※地域によって違います。ちなみに今後は環境意識の高まりから水を張らない乾田直播型の田んぼ(水を張っているとメタンガスを沢山出すとか)も増えていくと思われます。夕日と水田は今のうちに目に焼き付けておくことも良いかと思いますね。
ちなみに水田が水田であるというのは1年を通しても期間限定であることは知っていましたか?つまり田んぼに水が張っている時期を狙わないといけないわけですが、そのことです。
「え、そんなこと、当たりじゃん。」・・・はいですよね。
・・・ある8月、お盆の頃の事件でした。常識が欠如していた、かつ、農業の「の」の字も考えたこともなかった筆者(3世代前までは田舎の農家)ら学生グループ御一向は北陸のある有名な棚田に到着し初めて気付くのでした。
「田んぼに水張ってないじゃん」
恐ろしいほどの常識のなさでしたが、もしかしたら、もしかしたら同じ過ちをする人がいるかもしれない。・・・等と思い念のためここに注意喚起を致します。水田に夕日が反射する時期は意外と短いのです。稲が育っている間は水を張っていますが、成長するにつれ当然水は見づらくなるので、やはり5月頃から数十日の初夏の間の期間限定です。
※ちなみに我々が夕日の反射しない田園風景も勿論綺麗でしたので誤解のないようお伝え申し上げます。
話は変わりますが、ふとした瞬間、特に意識しないで自然を感じられるのが夕日の良さかなと思っています。学校からの帰り道、友達と遊んでいた公園(なんか筆者が思い出す瞬間って小さい頃や学生時代ばっかりなのですが)。都心であっても地方であっても。
でも社会人ともなるとそんなことを感じられる余裕が減ったりなくなったりしませんか?そもそも物理的に夕日に立ち会う機会が減るということもあるかと思いますが。
世の中嫌なニュースで溢れたり心が荒んだりすることもありますが、「心の余裕」だけは持ち続けたい、夕日を見ながらそう思う今日この頃なのでした。そういった意味では、日本の原風景とも言える田園風景は何か懐かしい気持ち、穏やかな気持ちにさせてくれる田園風景と夕日をこれからも追いかけると同時に、少しでも多くの方に伝えたいと思うのでした。